教育・学習分野をリードするICT環境

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eラーニングの常識を覆した学習者個別型eラーニングシステムPOLITE

(文部科学省の現代GP「ITによるIT人材フレームワークの構築」(2005~2007年度)の成果)

2005年から2007年に現代GPの「ITによるIT人材フレームワークの構築」の取組みで、学習者適応型eラーニングシステムPOLITEを開発しました。このPOLITEは、いくつかの科目で検証した結果、従来の対面授業と比べて学習効果が同じか高いことが確認されました。これは、「eラーニングの学習効果は、対面授業と同じか劣る」と言われていた常識を覆す画期的なeラーニングシステムです。これを実現したのは、初級、中級、上級の教材を学習者の理解度に応じて提供する仕組みと、よくある質問(FAQ)などの対話機能の充実です。POLITEは、第1回教育ITソリューションEXPO(2010年7月8日(木)~10日(土)に東京ビッグサイトで開催)で、本学の冨士副学長(現学長)による専門セミナー「『不可』の学生が急減 ~学習者適応型e-ラーニング導入効果~」により広く効果が認識されました。

POLITEの特徴

・学習ゴールと学習成果のギャップ分析に基づく指導

ラーニングポートフォリオに蓄積される学生の現状とのギャップを分析し、目標を達成するために修得すべき知識やスキルを学生に提示し、目標を達成するための支援を行います。

POLITEのシステム概要

・ID(Instructional Design)に基づく教材設計

開発した科目は、IDに基づき、学習目標を明確にし、1コマごとの学習目標を設定して、それを達成するために必要な知識やスキルを再構成して、POLITEの教材を設計しました。学生が疑問を持つところを事前に予想し、よくある質問(FAQ)を充実させました。

・カリキュラム型学習空間と探索型学習空間

知識、スキルを伝達するVOD(Video on Demand)型のカリキュラム型学習空間に加えて、学習者が自由に質問したり、Webで検索したり、モデリングなどができる探索型学習空間を用意し、学生が主体的に学べる環境を提供しています。

・理解度に応じた教材提供

通常の講義で行われるレベルを中級と定義し、より分かりやすい初級教材、発展的な知識を提供する上級教材を、学習者の理解度に応じて提供します。初級教材は、どのような説明がわかりやすいかをよく知っている学生が作成しました。また、上級教材は、IT企業の専門家の協力のもとに、現場でどのような知識が重要かを示す内容としました。

POLITEにおける学習の流れ

・驚異の学習効果

開発した「情報システム学概論I」で対面授業とPOLITEを利用した授業の学習効果を測定しました。「情報システム学概論I」では、授業前と授業後にテストを行い、授業による伸びを測定しました。対面授業では8.6点、POLITEでは18.1点の伸びとなり、POLITEのほうが効果が高いという結果が得られました。また、演習型科目である「プログラム言語I」では、対面授業とPOLITEがほぼ同じ学習効果であることも確認できました。POLITEは、対面授業と同じかそれ以上の学習効果があることが確認できました。

・フルeラーニングの実施

「情報システム学概論I」、「情報システム学概論II」、「ソフトウェア工学」、「ERPシステム」、「プログラム言語I」は、2008年度からeラーニングだけを使った授業(フルeラーニング)を実施しています。「プログラム言語I」は、カリキュラムの変更により2011年度からは通信教育部でのみ実施しています。2010年度には「キャリアデザインIII」を開発し、フルeラーニングを実施しています。また、2014年度には「臨床医学総論」を開発しています。今後も重要な科目を中心に開発を進めていきます。

・学生参加のシステム、教材開発

システムや教材の開発には、多くの学生が参加しました。参加した学生は、自分の開発したものが後輩たちの授業に役立っていることを実感し、自信をつけて大きく成長しました。

世界が認めたシステム駆動による自律型FD推進モデル

(文部科学省の教育GP「ICTによる自律的FD推進モデルの構築」(2008~2010年度)の成果)

E-Learn2010 賞状
E-Learn2010 賞状

2007年から、大学ではFD(Faculty Development)が義務化され、教員が自ら教育活動を改善することが求められてきました。しかし、大学の教員は、教育の専門教育を受けておらず、FD活動に不慣れな現状があります。本学では、このような教員を支援するシステムを開発し、教員がPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルに基づいて教育改善を行うことを支援するモデルを構築しました。FD活動を支援するシステムは、CANVASといいます。CANVASを使ったFD推進モデルについてまとめた論文をE-Learn2010(2010年10月に米国オーランドで開催)で発表しました。この論文は、414件中4件に与えられる優秀論文賞(Outstanding Paper Award)を受賞しました。このことは、本学の取組みがICTを利活用することでは先進的な米国で評価されたことで、このシステムが世界的に認められたことを示しています。本学では、この取組を2007年度に教育GPとして申請し、採用されました。2010年に実施された優れた取組を対象にした教育GP現地調査にも選ばれました。国内においても高く評価されている証です。

CANVASを使った自律型FD推進モデルの特徴

・組織、ビジネスモデル、システムの三位一体となった取組

FDを推進するにあたり、教務部長をあらたに設け、教務部長が委員長となるFD委員会を組織し、そのもとにそのときの課題を集中的に解決するためのWG(当初9つ)を設置しました。また、外部の有識者による本学のカリキュラム等の検証を目的にカリキュラムアドバイザリーボードを設置し、年1回の検証の場(カリキュラムアドバイザリーボード)を設けています。

FD推進のための組織体制

・ファカルティポートフォリオとFDエキスパートモデルによるPDCAサイクル支援

教員のFD活動を支援するために、教育活動のPDCAそれぞれに応じた活動を定義し、それを支援するシステムを用意し、各活動の成果などの情報をファカルティポートフォリオ(データベース)に蓄積します。この情報を本来教員がなすべきモデル(FDエキスパートモデル)と照らし合わせることで、教員が次に何をなすべきかをわかりやすくFDダッシュボードとして提示し、教員のFD活動を支援します。

自律型FD推進モデルの概念図

FDダッシュボード

・FD活動への教員の取組み

FD活動の中で、教員同士が授業を観ることにより、自分の授業を振り返り改善に結びつけるためのピアレビューは、毎年100%の教員が取り組んでいます。また、学生の授業評価アンケートにおいても、ほぼ100%の教員がCANVASを利用して、アンケート結果を閲覧し、今後の授業に役立てています。

ICTを利活用した主体的学びの世界

(文部科学省の私立大学教育研究活性化設備整備事業「主体的な学びに導くためのICT環境構築モデルの開発」(2012年度)の成果)

情報化社会が高度に発展する中、主体的な人材がより求められています。主体的な人材とは、自ら問題を発見し、自分で考え、異なる意見を持つ人と議論し、チームとして解決策を導ける人材です。このような人材を育成するにあたり、多様な学生が入学してくる本学の状況を考えると、モチベーションを与え、主体的に学ぼうとする意欲を持たせることが必要不可欠と言えます。このため、本学では、将来の職業を考えたり、どんなことが学べるかを知ったりすることが重要です。また、学びたいと思う魅力的な教材や授業が必要です。このような考え方で、2012年度から主体的な学びの世界を構築してきました。2013年度にはシステム情報学科の1年生全員にiPadを貸与し、iPadなどを使った主体的学びの試行を行ってきました。2014年度には、1,2年生全員にiPadを貸与し、全学的に主体的学びに導く取組を開始しています。

主体的学びの世界概念図

学生のモチベーションを高める取組

・先輩の職場見学

15名の本学の卒業生にインタビューし、仕事の内容、仕事に必要な知識やスキル、在学生へのメッセージなどを収録したビデオで構成されています。将来の職業を早い段階で考えてもらうために準備しています。

・先生の専門分野探索

本学の専任教員全員に対して、教員になった理由、専門分野の内容、趣味などをインタビューした内容をもとに、本学にどんな教員がいてどんなことが学べるかをわかりやすく説明しています。

・目標管理

半期の目標や、週ごとの目標を設定でき、教員からのアドバイスも瞬時に確認できるシステムを提供しています。1年生は、積極的に利用しています。

気づきを与える取組

・マルチメディアアテンション教材

単なる電子テキストではなく、適切な動画やアニメーションに加え、理解しているかどうかを問うクイズなどを盛り込み、楽しく学べる電子テキストを用意しています。現在は、1年生の必修科目である「ビギナーズセミナーI・II」で使用する資料集だけですが、今後は教材を増加させていく予定です。

・対話型講義支援ツール

教員が学生の理解度などを確認しながら進める授業や、学生が主導的にかかわる能動的授業(アクティブラーニング)で効果的に使えるコミュニケーションツール(Kaiwa2)を使った授業を進めています。このツールは、学生が開発し、実用化にこぎつけたものです。

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