第1期生 斎藤一 さん | 教育・研究 | 北海道情報大学
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第1期生 斎藤一 さん

Q1. 大学院ではどのような研究をしていましたか

主に協調学習・協調作業の支援に関する研究、特にCSCL(Computer-Supported Collaborative Learning)およびCSCW(Computer-Supported Cooperative Work)の分野に取り組みました。具体的には、「概念地図(Concept Map)」を用いた学習支援を、人とコンピュータが協調する環境において、より効果的に実現する方法について研究していました。

学部時代にニューラルネットワークやホップフィールドネットワークなど、AIの基礎を学び、その延長として研究を深めようとしていたところ、指導教員から「AIは人間の代替ではなく、人々の学習や協働を支援するエージェントである」という視点を教わりました。この考え方は、現在の研究・制作活動における根本的な指針となっています。

振り返れば、当時の先生方はCSCLやHuman-Computer Interaction(HCI)分野において先進的な視座をお持ちであり、その知見が今なお色あせないことに、改めて深く感銘を受けています。

Q2. 進学を決めたきっかけは何ですか

学部時代(隣接する大学の社会情報学部)からAI研究に関心を持ち、C言語によるシンプルなニューラルネットワークの実装や、AIを用いたデータベース入力補完の研究に取り組んでいました。
進学の大きなきっかけは、本学大学院の初代研究科長である前田隆先生(現:名誉教授)の存在です。前田先生は第2次AIブームを支えた知識処理の専門家であり、先生の論文「知識と信念の論理」や、当時関心を持っていた教育工学分野の論文の中に、本学教員の著作が多く含まれていたことも、進学を後押しする大きな理由となりました。
また、ゼミ担当教員の紹介により、前田先生から直接大学院への進学をお誘いいただいたことも、大きなきっかけとなりました。

【参考文献】
・前田隆、知識と信念の論理. 情報処理学会論文誌、Vol.30,  No.6, p658-664, 1989-06-15

Q3. 在学中に印象に残っている経験は何ですか

最も印象に残っているのは、担当外の先生やスタッフの方々が、大学院生を温かく気にかけてくださったことです。博士課程への進学を検討する中で、論文作成に必要なLaTeX(TeX)の使い方や、LinuxやFreeBSDといったUNIX系サーバの構築・運用に関する知識を習得する必要がありました。これらは当時の私にとって未知の領域でしたが、直接の担当ではなかった広奥先生が、休み時間や空き時間に大学院室に立ち寄ってくださり、さまざまなアドバイスをいただきました。

このときに身につけた技術は、博士課程での研究に大いに役立ち、現在の研究・制作活動の技術的な基盤にもなっています。専門の枠を超えたサポートが学生の成長をどれほど支えるのかを、身をもって実感した忘れられない経験です。

Q4. 現在の業務において、大学院での経験はどのように役立っていますか

本学大学院修了後、北海道大学大学院(博士課程)への進学においては、国際会議での研究発表が条件の一つとなっていました。そこで、カナダ・トロントで開催された国際会議「WebNET(World Conference on WWW and Internet)」において、単身で研究発表を行いました。

英語論文の執筆にあたっては、昨年退職されたマクラーティ先生に丁寧に添削いただきました。「いかにシンプルに、明確に表現するか」というご指導は、英語論文執筆の基本姿勢として今も深く刻まれています。

学会へのエントリー手続き、ホテルの手配、航空券の予約・リコンファームまで、すべて一人でこなした経験は、当時は必死そのものでしたが、「やってみればできる」という自信の原点となりました。

Q5. 大学院進学を考えている方へメッセージをお願いします

「自分がやりたいことを、どう現実にしていくか」——そう模索していた時期に、手を差し伸べてくれたのが北海道情報大学大学院でした。

本大学院の最大の魅力は、学生一人ひとりの「やりたいこと」を、教員やスタッフが一緒になって思いきり後押しする文化があることだと思います。研究がなかなか軌道に乗らない苦しい時期でも、教員やスタッフが声をかけてくださったり、さりげなく気にかけてくださったりする——そうしたきめ細やかな人間的サポートが、前に進む原動力になりました。

大学院は、夢をつなぎ、自分の知見を広げ、次のステップへと進むことができる場所です。ぜひ一歩を踏み出してみてください。この環境が、きっとあなたの可能性を広げてくれると自信を持ってお伝えします。