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2022.10.28
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HIU宇宙研が、「スペースプローブコンテスト2022(以下、SPC)」に参加しました!

以下に学生による活動報告を掲載いたしますので、ぜひご覧ください。

HIU宇宙研の「スペースプローブコンテスト2022」参加について
報告:今西 康平(システム情報学科4年・HIU宇宙研代表)

 HIU宇宙研(北海道情報大学宇宙開発研究会)は、2022年9月17日、北海道赤平市・植松電機様の敷地内で行われた「スペースプローブコンテスト2022(以下、SPC)」に参加しました。
 残念ながら入賞には至りませんでしたが、大会への参加によって、開発経験の蓄積や他団体との交流など、宇宙研にとって大切な成果が得られましたので、以下にご報告いたします。

 SPCの詳細と、HIU宇宙研を含む各団体の計画と結果に関しては、スペースプローブコンテスト公式HPをご覧ください。

※「スペースプローブ」とは、宇宙探査機のことです。

https://spc.uematsudenki.com/wp/

スペースプローブコンテスト公式HP

<大会参加の経緯>

 HIU宇宙研は2019年夏に設立されて以降、既製品のロケットエンジンを用いた「モデルロケット」の開発・打上げと、宇宙教育イベントへの参加を中心に、様々な活動を行ってきました。
 しかし、情報系大学のサークルでありながら、情報系の知識を活用できる「缶サット」の開発については、今までできていませんでした。
 「缶サット」とは、実際に人工衛星・探査機に用いる技術(センサからの情報取得や通信など)を用いる、模擬人工衛星のことです。
 今までは予算不足や人員不足等により缶サットの開発を見送っていましたが、意欲的な新1年生の加入もあり、2022年春、ついに大会への参加を決定、開発を開始しました。

<大会本番におけるHIU宇宙研の動向と結果>

 「SPC」は植松電機様が主催する缶サットの大会です。自作の缶サットを植松電機様のロケットにより打ち上げて放出し、何らかの方法で降下、決められた地上のターゲット(ゴール)に缶サットを移動させ、成果を競います。各参加者への評価は、実際の結果だけではなく、そこに至るまでのアイデアやプロジェクト進行、プロジェクトの振り返り内容を総合して決められます。

 HIU宇宙研が開発した缶サットは大きなホイールをつけた2輪式の缶サットです。ロケットから放出した後はパラシュートで降下、着陸します。次にカメラを起動し、あらかじめターゲットの特徴を学習させたAIの判断によって、自動的にターゲットまで走ります。
 2022年春から計画と設計をはじめ、初夏から製作と試験を行い、大会直前に完成しました。

 大会本番では、前日から会場となる植松電機様に宿泊し、深夜まで機体の改良等を行っていましたが、決められたサイズおよび重量からの超過、電源系の不調などのトラブルが続き、本番直前での仕様変更を余儀なくされました。
 しかし、大会当日にはなんとか無事に缶サットをロケットへ搭載でき、打上げとパラシュート展開、着陸まで成功させることができました。しかし、事前に判明していた電源系の不調等が重なり、残念ながら着陸後のカメラによる画像認識と、自走を行うことはできませんでした。
 ただし、これらの他に搭載していた気圧計等のデータは取得できており、本来の缶サットとしての動作には成功しています。

 大会終了後の交流会では、年齢・組織を問わず、お互いの缶サットに関して自由に情報交換することができました。
 HIU宇宙研の缶サットで用いられたAI技術について、本番で作動しなかったにもかかわらず、他団体の方々から多くの質問等を頂きました。ハード面での強みがあるチームが多い中、HIU宇宙研は情報系大学のチームであり、ソフト面のノウハウがあることが明確な強みであると感じられました。
 また、他団体との交流を通して、HIU宇宙研が苦手としていたハード面での反省点も多く見つけることができ、有意義な交流ができました。

<大会の反省と、HIU宇宙研の今後の動き>

 HIU宇宙研は、SPC2022への参加により、北海道情報大学で初めての缶サット開発と大会への参加を行うことができました。
 大会参加後の反省点として、機体設計(主に電源系)の脆弱さ、実施困難なスケジュールと予算不足等が挙げられました。前者は技術的な問題、後者はプロジェクト運営面での問題であり、その他の細かな改善点も多々あります。
 しかし、缶サットを完成させ、大会参加を成し遂げ、データ取得まで運用したという点では、100点の動きができたと思っています。
 来年以降は100点よりも上の活躍ができるよう、反省点を受け止め、会員全体で足りない技術の学習やプロジェクト体制の改善に努めて参ります。

 また、HIU宇宙研は、会員全員がそれぞれ興味を持った活動を行える体制を重要視しており、モデルロケット、天体観測、宇宙イベント運営、高高度気球の製作と、会員それぞれのアイデアを元に様々な活動を行っています。

 北海道情報大学唯一の学生宇宙開発団体として、今後も缶サットだけでなく、「宇宙」という大きな舞台で様々な活動をおこなっていきますので、応援のほどよろしくお願い致します。

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