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2023.10.27
#トピックス

生成AIの利用について

本学の学生および教員の皆様には,以下の点に留意いただき,生成AIのメリット・デメリットを理解した上で適切に利用ください。

1.学生向け

人工知能,生成AI(ジェネレーティブAI,生成型AI とも呼ばれます。代表的なものにChatGPT,Stable Diffusion)の技術発展が著しく,文字,画像等の生成が誰でも容易に行えます。こうした生成AI を利用し,その理解に努めることは,情報を専門に学ぶ皆さんにとって大切なことです。一方で,安易にこれらを利用して作成したものを,授業で課されるレポート,課題,テスト等の解答として提出することは問題が生じる可能性があります。

(1) 科目毎のルールの確認
 どのような科目であれ,科目毎に提示される評価方法等は十分理解する必要があります。そのため『科目毎に,生成AIの利用について示されるルールを確認する。』ことが必要となります。科目によっては生成AIを積極的に利用もしくは利用を禁止する場合があります。ある科目では利用が認められていても,そのルールが他の科目でも適用されると勝手に判断しないようにしましょう。
レポート,課題,テスト等が課されるのは,受講者の皆さんがその科目内容をどの程度理解しているか,その科目の内容の求める技術をどの程度修得しているか,ということを知るためです。生成AIによって生成されたものをそのまま提出したのでは,このような目的を達することができていない点に気をつけて取り組んでください。

(2) AIが正しいとは限らない
 生成AIは,正確な出力をするとは限らないことは多く報告されています。そこで,『(主に文章やプログラムを生成するような)生成AIを利用する場合は,その出力が必ずしも正しいわけではない』ことに注意し,得られた出力が正しいかを自分で確かめてください。様々な手段を介して内容が正しいかを自分自身で確認することが重要です。AIが生成したものを解答として提出してもその内容が間違っていた場合に,その責を負うのはAIではなく提出した人自身であることを忘れないでください。

(3) AIへの入力情報にも注意が必要
 現在利用可能な生成AIは,Web上のサービスとして提供されています。AIに限らずWebサイトへの入力はWebサーバ側に収集されるので,『秘密にすべき情報(個人情報等)や研究途中で未発表の情報等を安易に入力しない』ことが必要となります。入力してしまうことで,Webサーバ側から情報が漏洩してしまう可能性があることを理解しておくべきでしょう。


2.教員向け

生成AIを利用することを完全に禁止することはできない。加えて情報について教育する大学として,生成AI自体の利用を全面的に禁止する立場は取れない前提で対応する必要があります。よって次のことが求められます。

(1) レポート,課題,テストは,受講者自身の理解度を測るためのものであり,生成AIの出力をもって解答とすることには意味が無いことを受講者に説明する。

(2) 生成AIの利用について,禁止あるいは許可のいずれとするかは科目担当者の判断とするが,「事前」に受講者へ方針を提示してください。できるかぎり具体的に生成AI利用のルールを受講者へ提示してください。

また,生成AIでどのようなことが可能になるかを理解して対応することが必要であり,次のことを意識してください。

(3) 学内外の研修会等を利用して生成AIに関する知識を得ることに努めることが必要です。学内外のAIに関わる研修会への積極的な参加が推奨されます。

(4) これまでに作成した課題について生成AIを利用するとどのような結果が得られるかを確認してください。これにより,課題の修正等による対応を検討することが必要となります。

<最後に>
この文書と対となる学生向けの文書にも目を通してください。

<補足>
本学で導入済みの盗用・剽窃チェックサービスであるTurnitinは,AIライティング検知機能を提供しています。(プログラム等には使用できない等)利用可能場面は限定されますが,このサービスの利用(LMS内で設置可能)も検討してみるのも良いでしょう。

<参考>
ターンイットインが教育業界に向けてAIライティング検知機能を提供開始
https://www.turnitin.com/ja/press/turnitin-turns-on-ai-writing-detection-capabilities-for-educators-and-institutions-ja

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