- 北海道情報大学TOP
- TOPICS
- 清水さん(大学院2年)のVR作品がIVRC2026最終審査に進出/日本VR学会に出展
TOPICS
- 2026.09.15
- #トピックス
清水さん(大学院2年)のVR作品がIVRC2026最終審査に進出/日本VR学会に出展
大学院経営情報学研究科2年の清水怜良さん(湯村翼研究室)が開発したVR(バーチャルリアリティ)作品『ASSADEP 〜「音」が「触感」に変わる、至福の耳かき体験〜』が、インタラクティブ作品コンテスト「IVRC2026(Interverse Virtual Reality Challenge 2026)」の体験審査会(最終審査)に進出し、日本バーチャルリアリティ学会大会で展示しました。北海道情報大学からのIVRC体験審査会への進出は初の快挙です。
IVRCは1993年から続き、学生を中心としたチームがインタラクティブ作品を企画・制作し、新しい体験の創出に挑んでいます。今回は全国から107件の応募があり、書類審査を通過した42作品によるビデオプレビュー審査を経て、20作品が体験審査会に進出しました。清水さんのASSADEP(アサダップ)は採択率約18.7%の審査を突破し、体験審査会進出作品として選出されました。ASSADEPは耳かき音に合わせて耳元に触覚が生じる新しい体験です。
IVRC体験審査会と体験展示は9月6日(日)〜9日(水)、富山県立大学で開催された第31回日本バーチャルリアリティ学会大会で実施され、審査員や学会参加者がASSADEPを体験しました。

開発したASSADEPを体験してもらう清水さん
「音」に「触覚」を重ねる、新しいASMR体験
ASSADEP は、ASMR(autonomous sensory meridian response)の体験を拡張する作品です。ASMRとは、ささやき声や耳かき音などの音や映像をきっかけに、頭部や首筋などに心地よい刺激やリラックス感が生じる現象です。ASSADEPはASMR動画の音声に合わせて、耳部に触覚を非接触で提示するシステムです。複数の超音波スピーカーから発した超音波を空中の一点に集め、その圧力によって皮膚に触れることなく触覚を生じさせる超音波触覚提示という技術を活用して開発しました。触覚とイヤホンから流れる音声を同時に提示することで、あたかも動画の配信者がすぐそばで耳かきをしているかのような没入感を生み出します。
清水さんはこれまで、ASMR動画に触覚を組み合わせ、視聴体験をより豊かにする研究を続けてきました。ASSADEPは研究をさらに発展させ、耳かきASMRにおける臨場感と没入感の向上を目指した作品です。


清水さんのASSADEPのコンセプト図/ヘッドホン型デバイスの内部
3度目の挑戦で初の体験審査会「とても嬉しかった」
IVRC体験審査会終了後、清水さんにインタビューしました。
――IVRCの応募から体験審査会までの経緯を教えてください
IVRCには、指導教員の湯村先生に勧められて応募しました。学部4年生から応募しているので3回目です。過去2回は体験審査会まで進めませんでしたが、今年が学生として挑戦できる最後の機会になるため、体験審査会まで残りたいという気持ちで応募しました。
まず、書類審査の通過でとても驚きました。過去2回、安全性への懸念などへの指摘をいただいた経験を踏まえて、今回は安全性に関する説明を企画書に手厚く記載したことが、書類審査通過につながったのではと思います。続くビデオプレビュー審査も通過し、体験審査会への進出が決まったときは、とても嬉しかったです。作品の面白さや可能性を感じてもらえたからこそ、最後まで選んでいただけたのだと思いました。
――体験審査会ではどのようにデモを披露しましたか?
耳かきASMR動画を使用し、体験者にイヤホンとヘッドホン型デバイスを装着してもらいました。イヤホンから聞こえる耳かきの音に合わせて、デバイスから耳の周辺へ超音波による触覚を提示し、音と触覚を組み合わせた体験を楽しんでもらいました。耳の大きさや形は人によって異なるため、触覚を提示する位置は体験者に合わせて調節しました。
審査員からは、「感じた触覚が、音を聴いたことによって生じた感覚なのか、デバイスによって提示されたものなのかを判別しにくい」との指摘がありました。デバイスを装着した状態で、最初はASMRの音だけを提示し、その後に超音波による触覚を加えると、両者の違いが分かりやすくなるという助言をいただきました。今後は、触覚を提示する位置や出力に加え、体験の進め方についても改善していきたいと考えています。
審査会後の体験展示では、多くの学会参加者にも体験いただきました。その際、触覚だけでなくデバイスから感じる温かさについても多くの反応がありました。温かさはデバイスの発熱による副次的な効果でしたが、「人のぬくもりのように感じる」という感想をいただきました。普段からASMR動画を視聴している方が多く体験に来てくださり、ASMRへの関心の高さを実感しました。
――IVRCに参加した感想を教えてください
ASMR好きの来場者の方や審査員の方から、嬉しそうにポジティブな感想をいただきました。作り手として需要があることを実感できて、本当に作ってよかったと思える機会になりました。
ほかのIVRC出展作品を実際に体験できたことも、大きな刺激になりました。VR空間にリアル空間での身体的インタラクションを組み合わせた作品が多く、どれも面白いものばかりでした。ASSADEPをより楽しんでもらえるようエンタテインメント性を考えるうえで、大変参考になりました。
IVRCは、VRに興味がある方にとって非常に良い挑戦の場なので、北海道情報大生にはぜひ挑戦してほしいです。一つの作品を企画し、実際に作り上げる過程では、さまざまな技術を身につけられます。最後まで作品を完成させ、学外で多くの方に体験してもらうことも貴重な経験になります。自分のアイデアを形にする機会として、ぜひ挑戦してみてください。

ASSADEPと内容を説明するポスターの前での清水さん
関連リンク
MONTHLY
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2010
2007
2005